おもしろかったー!このブログに何度も書いていますがミシマ社の本は普通の出版社とはひと味ちがう。やさしくて新しい。それがミシマ社。
本の内容はバッキー井上さんの半生と職歴(起業歴)を紹介しつつ、哲学的に―行きがかりじょう―という生き方の解説していくというもの。街での仕事と酒場について多く語られています。僕はこの何年か酒場には通ってないので、新鮮に読めました。目から鱗な酒場での振る舞い方…また酒場通い始めようかな~。
参考になった項は―酒場で料理の写真とるな!― 写真をとると料理が美味しく感じられなくなるので、写真ではなく語りで酒場を伝える。―ヘンコ・マスターになるな!― ヘンコとは変なこだわりの略。変なこだわりを語る人はきらわれる。そのこだわりの値打ちを改めて考え直すことは生きる上で大切なこと。―結果などなくcontinue― 結果というものはそもそもこの地球にない。常に次を。―バーに行こう―この本の最後の項で語られていること。堅苦しいバーにこそプライスを超えた価値がある。
バッキー井上さんは波乱万丈な人生を、許すことで生き抜いてきた人なんですね。―必要なものだけ生き残れる世だったら、俺は生き残れなかった―この言葉にグッときました。人生は行きがかりじょう。やる理由や利益ばかり追っていると、どん詰まりになってしまう。行った先にそれがあったら、体験する。それだけでいいのかも知れないな~。