流浪ブログ 日々是好日 本とラジオと飯を作る日々

栃木県鹿沼市でひとり暮らし。レディオベリーとNACK5リスナー。外食は月に2回ほどであとは自炊している。

Panasonicメロディアスライブラリー 小川未明 野ばら 2021年5月9日(日) TOKYOFM

石井遊佳『百年泥』 - Panasonic Melodious Library パナソニック メロディアス ライブラリー - TOKYO FM - 小川洋子,藤丸由華 -

今週の本は小川未明の―野ばら―です。童話ですが内容はほんとうに深い。

 

国境を挟んで警護するふたりの兵士。ひとりは老兵。ひとりは若い。国境はいたって平和で、ふたりは仲良くなります。しかし、やがて二国間で戦争が起こり、若い兵士は戦地に向かいます。老兵は若い兵士の身を案じますが…

 

いやー、かなしい。若い兵士の国は戦争に負け、老兵は生死を確認することができず、通りかかった旅人から戦争後の結末を教えてもらうという。国など関係なしに仲のよかったふたりを、野ばらの茂る国境がしずかに讃えているようでした。