シックな装丁。
ずっと読みたかった三島由紀夫さんの不道徳教育講座。出会いはNHKEテレの―100分で名著―でした。この本が取り上げられたわけではなかったのですが、三島由紀夫さんの小説以外の本をちょこっと紹介するところで取り上げられていました。そう、この本は小説ではありません。
内容はそこまで過激ではありません、三島さんが酒場で若い女性にいろいろ教えているような構成です。語り口調で進みます。その中には性行為の経験がない童貞や処女についてかなり細かく語られていたり。いまでいうルッキズムについて語られていたり。この時代、かなり先進的な考えがみてとれます。
本の最後が素晴らしかった…三島さんがお別れを言って、去っていく。メチルアルコールの名前が出てくるあたりが時代ですね~。その後の三島さんは自衛隊にかちこんで自害します。この本は、自分と日本の未来を暗示して三島さんが残していったのかも。